ロバート・ダウニー・Jr.が初めて映画『オッペンハイマー』ー原爆の誕生を描いたこの作品は、7月に公開され興行記録を塗り替えたーの話を聞いたのは、監督のクリストファー・ノーランの口からだった。
「彼は『うちに来てこの脚本を読め』と言ったんだ」とダウニーJr.はW誌の編集長リン・ハーシュバーグに語っている。「そして、僕はそのチャンスに飛びついた」。その決断が功を奏した。今、この愛すべきスターは、水爆開発を推進し、ロバート・オッペンハイマーの宿敵となった原子力委員会の主任委員ルイス・ストローズを演じ、ゴールデングローブ賞と批評家協会賞の助演男優賞にノミネートされている。40年以上のキャリアを持ち、100本近い映画に出演してきた58歳の彼にとっては、歓迎すべき変化（そしてちょっとした挑戦）だった。「クリスにとって、これは本当に信頼の飛躍だった。彼の僕への信頼だ」と言う。
Q：『オッペンハイマー』で演じたルイス・ストローズ提督については、脚本を受け取る前にどの程度知っていましたか？
RDJ：僕は冷戦マニアのようなものだから、僕が演じるルイス・ストローズ提督のことは少し知っていた。なぜ冷戦に執着しているのかはわからない。悲しいことに、あの時代は、現在の世界の状況を物語っていると思う。ルイス・ストローズが近接信管の開発に携わり、原子力委員会のトップを務めていたことは知っていた。ストローズとオッペンハイマーのライバル関係についてはよく知らなかった。しかし、脚本を読み始めて20分後には、明らかにそれがテーマになっていることに気づいたんだ。
Q：あなたのキャラクターは、ある意味、アンチヒーローでありながらヒーローになりますね。
RDJ：ノーランがストローズというキャラクターで探求しているのは、人間の弱さだと思う。そして、物語の中で自分が敵役であることが明白であるにもかかわらず、このような弱さの瞬間に身を乗り出したかったという事実だ。
Q：あなたは生まれつき面白いですね。『オッペンハイマー』のためにドライなマインドでいることは難しかったですか？
RDJ：ルイス・ストローズを演じることについては、すべてが……難しいとは言いたくないが、僕にとって直感に反するものだった。僕たちは皆、自分のペルソナと本当の自分が混在していることを知っている。ノーランは、自分自身の未踏の部分に鏡を向けるよう僕を誘ったんだ。そしてこのキャラクターは、僕にとって、自分より重要な人物に軽んじられたと感じたことのあるすべての人を表している。それは僕に多くの内省の時間を与えてくれた。自分が過去にそういう風に思われたことがあるのだろうかと。そして、もし自分が彼らだったら、自分を破滅させようとしないだろうか、と考えたんだ。
Q：この映画でもあなたはとても抑制されています。それも難しかったですか？
RDJ：僕にとって、『オッペンハイマー』におけるストローズの役割の挑戦の一部は、そのような封じ込めと静止であったんだ。それはいつも簡単にできることではない。僕は中年だ。この時点で、もし僕が手をこまねいて、ただそこに立って真実を語ることができないとしたら、僕は長い間、何か間違ったことをしてきたということになる。
Q：1992年の『チャーリー』では、チャーリー・チャップリンという実在の人物を演じましたね。アカデミー賞主演男優賞にノミネートされましたね。
RDJ：僕のキャリアの中で、役を演じる可能性に完全に取りつかれたことが3回あった。最初はチャップリン。2度目は『アイアンマン』のトニー・スタークだ。そして3度目は…僕は三連単を手に入れた。これが2、3回起きたらラッキーだけど…『オッペンハイマー』のルイス・ストローズだ。
Q：スクリーンでの初キスはいつですか？
RDJ：おそらくモリー・リングウォルドと共演した『ピック・アップ・アーティスト』だ。ウォーレン・ベイティが撮影現場にいて、キスについていろいろ指示していたし、あまりの演出の多さに、終わった頃には、彼は超天才で、僕は彼から多くのことを学んだ。僕はキスの仕方さえ知らなかったんだ。
Q：あなたの星座は？
RDJ：牡羊座だ。僕は何も信じていないが、地球上には本当に12種類の人間しかいないと信じているのだろうか？僕たちは、未来がそれほど不確かなものではないと感じたいし、ホロスコープ・ライターのように、僕たちが経験していることを正確に知っている人がいると感じたいんだ。
Q：あなたの秘密の特技は？
RDJ：カンフーだ。（始めたのは）30代後半だったから、詠春拳を始めて20年目になる。練習を始めた理由は、自分にできるかどうかわからないような、非常にハードなことを見習いとしてやりたかったからだ。
Q：俳優業はあなたにとってそうではなかった。演技は簡単すぎたんですね。
RDJ：あぁ。丸太から転がり落ちるようなものさ。
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